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[74] 戦前にメキシコへ渡った淡路島出身のヨシヘイ・ナカタニ(中谷由平) メキシコの国民的お菓子となる「カカワテ・ハポネス」を発明 子ども達も歌手や芸術家として活躍
日時: 2020/08/22 19:05
名前: ヨシオ ID:192tKpjg

「カカワテ・ハポネス」ルーツをたどる 日系メキシコ移民と戦争
https://www.47news.jp/4539140.html

 「カカワテ・ハポネス(Cacahuate Japonés)!」。メキシコの市場を歩いてみれば、そんな商人の売り文句が聞こえてくることもしばしばだ。「カカワテ・ハポネス」とはスペイン語で「日本風ピーナツ」。ピーナツに小麦粉をまぶして揚げた、カリッとした食感がたまらない醤油味のスナック菓子だ。メキシコでは国民的なお菓子として愛され、ビールのつまみに欠かせない。しかしメキシコ名物になぜ「日本風」の名が? 謎を追い求めると、ある移民の個性的な生き様と、海を越えて交流を続ける家族の姿が浮かび上がった(共同通信=武田惇志)

 ▽日本風<sーナツ

 その名の通り、パッケージには芸者などオリエンタルなイメージが描かれたものも多いカカワテ・ハポネス。メキシコ国内の様々な企業で商品化されており、市場やコンビニで買うことができるほか、酒場でおつまみとして提供されることも珍しくない。もちろん「日本風」とはいえ日本生まれではなく、学生時代にメキシコ留学していた記者も留学先で初めてその存在を知って驚いた記憶がある。

 メキシコ在住歴13年のライター長屋美保さん(47)によると、通常の「カカワテ(ピーナツ)」自体、メキシコでもよく見られるおつまみで、辛いチリパウダーをまぶしたものが一般的だという。

 そんなチリ味のピーナツと並んで人気なのが「カカワテ・ハポネス(日本風ピーナツ)」。「しょうゆ味なのに、すっかりメキシコのスナックとして人々の生活に浸透しており、小腹が空いた時のおやつや酒のつまみとしてなど様々な場面で食べられている」と話す。

 さらに、今やメキシコだけでなく、メキシコ系住民が多く居住する米国の西海岸地域などでも広く販売されているという。

 ▽まじめな人生を

 そんなグローバルなお菓子の発明者は戦前にメキシコへ渡った日本出身のヨシヘイ・ナカタニ(中谷由平)。生前の手稿やそれらを元に家族がスペイン語でまとめた彼の自伝には、その事績が詳細に記されている。

 自伝などによると、ヨシヘイは1910年4月30日、兵庫県洲本市(淡路島)で生まれた。畜産業を営む父親の収入は乏しく、「村にあった160軒のうち、最も貧しかった」。しかしある時、島の大会で育てた雄牛の価値が認められ、賞金を元手に資本を増やして食堂を始めるようになる。

 少年時代のヨシヘイは学校に行きながら家業を手伝っていたが、手に職を付けようと菓子屋で働き始めた。飴やかりんとうなどを作っていたようだ。そこで数年働いて菓子作りのノウハウを身につけたものの、先輩とのトラブルから退職。同市の地場産業だった貝ボタン製造工場で 働き始めた。

 その後は淡路島を出て、大阪の貝ボタン工場などで働いたが、労働者仲間と賭け事に熱中して身を持ち崩すように。京都市にあった遊郭から女性6人の集団廃業を手伝って新聞沙汰にもなったという。

 成人すると「まじめな人生を送りたい」と思い直したが、転機にしようと願った徴兵検査では身長が2センチ足りずに不合格。ショックを受けていたところ、メキシコに貝ボタン工場を持つ日系企業が労働者を募集していることを新聞で知った。「この機会を逃しては前進できない」と申し込んだ。

 32年10月、応募した他の労働者らと船に乗って神戸港を出発した。5年間の契約だったが、船が故郷の淡路島を過ぎる際には「この島を見るのも最後かもしれない」と思ったと書いている。

 1カ月ほどでメキシコに到着し、首都メキシコシティーに移動した。一稼ぎしてから日本に帰る腹づもりだったが、工場近くに住むメキシコ人女性と結婚。長男が生まれるとカルロスと名付け、カトリックに改宗した。

 メキシコへの移民の歴史は古い。1897年に南部のチアパス州に入植したグループが最初とされ、事業を推進した明治政府の榎本武揚にちなんで「榎本植民団」と呼ばれている。その後も移民や出稼ぎが続き、外務省によると、現在は約2万人の日系人が暮らしている。

 ▽戦争と起業

 ヨシヘイにとって大きな転機となったのが、41年12月の日米開戦だった。真珠湾攻撃の一報を聞いたときは「とても喜んだ」という。

 しかし戦争の影響で日本から原料が届かなくなると工場は倒産。家族を抱えたまま無職になってしまうが、「そんなある夜、淡路島の菓子屋で学んだことを生かそうと思い付いた」。

 彼が作り始めたのはかりんとうだった。これが思わぬ人気を呼び、次第に朝3時まで働いては6時に客を迎えるほどの忙しさに。

 人気にあやかってまねをする業者が出てくると、今度はメキシコで愛好されているピーナツを日本風の味付けで加工することを思い付いた。このアイデアは大成功し、生産量は毎週300キロに上るようになる。カカワテ・ハポネスはこうして生まれた。

 事業は順調に成長したが、賭け事からは足を洗えなかった。「メキシコに渡ってから稼いだ金額のうち90%は賭け事で失った」と記している。

 69年、事業を息子に譲った。翌年、子どもたちから「メキシコにいたら賭け事をやり続ける」との危惧から夫婦で日本へ渡航するよう勧められ、38年ぶりに故郷の土を踏んだ。実家では凱旋将軍のように大歓迎され、その後も数度、日本に渡っては敗戦から復興した各地を見て回った。

 その後も事業は続いたが、現在は主力をキャンディーの販売に移し、ピーナツの製造はしていないという。

 ▽国境なき交流

 ヨシヘイの故郷の兵庫県洲本市には今も親族が住み、メキシコのナカタニ家と交流を続けている。中心となっているのはヨシヘイのおいにあたる石原茂雄さん(66)。定年までは県内で小学校の校長をしていた。

 石原さんによると、ヨシヘイはメキシコに渡ってからしばらく、日本側の親族とはあえて連絡を絶っていた。故郷に顔向けできるようになるまでは連絡しないつもりだったためだが、おかげで「亡くなったと思われていた」という。70年に初めて帰郷してからは親族との交流が続いた。

 石原さんも82年末に新婚旅行でメキシコへ。その際、ナカタニ家に観光案内をしてもらったことを皮切りに、両家の交流が本格的にスタート。92年9月にヨシヘイが82歳で亡くなったときは香典を送った。

 ヨシヘイの孫娘が数週間、石原さん宅に滞在したこともある。神社にあるヨシヘイが若いころ植えたと伝わるクスノキを見せると、そこにタイムカプセルを埋めたいと言い出した。次にメキシコから親族が来たとき、リレーのように開けようと約束を交わしている。

 「今の時代はフェイスブックで交流が続けられる」と石原さん。英語教師の長男の助けを借りながら連絡を取り合っており、昨年末もメキシコに渡って親戚一同約50人が再会。パーティーではヨシヘイが子孫に伝えた童謡「うさぎとかめ」を全員で歌うのが定番で、「亀の歩みに、異国の地で努力する人生を重ねて子どもたちに歌い聞かせていたのかもしれない」と想像している。

 石原さんにとってメキシコの親戚はどんな存在なのか尋ねると、「国際的な友人のような感覚」と即答。「会ったらハグしてパーティーをして、それもヨシヘイさんがいたからこそできる。視野が広がり、自分の生き方にとってプラスになっている」

 ヨシヘイの長男はプロの歌手で、その娘もオペラ歌手を目指しているが、石原さんもオーケストラで管楽器を演奏する音楽家。「彼らのルーツの淡路島でコンサートを開きたい」と語り、計画を練っている。

 ヨシヘイが発明し、現地でまねされた日本風ピーナツは、今では様々な企業によって製造、販売されている。菓子の一ジャンルを築き、結果的に多くの雇用を生んだ。メキシコ在住ライターの長屋さんは「El sol sale para todos(皆を照らすために太陽は昇る)とは『チャンスは誰に対しても平等に与えられるべきだ』との意味のスペイン語の慣用句だが、彼はそんな考えから模倣も許容し、発明が多くの人に職を与えたことを誇りにしていたという」と説明する。日本では無名の人物だが、「メキシコ社会に貢献して軌跡を残したのは間違いなく、尊敬に値する」と話している。

Cracker nuts
https://en.wikipedia.org/wiki/Cracker_nuts
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メキシコで活躍するヨシヘイ・ナカタニの子ども達…日系シンガーのヨシオ、芸術家のカルロス・ナカタニ ( No.2 )
日時: 2020/08/22 19:16
名前: ヨシオ ID:192tKpjg

メキシコの日系人歌手ヨシオさんが13日に亡くなりました。
大手紙は一斉に「真のサムライ」などと惜しんでいます。
新型コロナでの闘病が伝えられていました。
https://twitter.com/PanchoHidetake/status/1260771129175814145

Yoshio (singer)
https://en.wikipedia.org/wiki/Yoshio_(singer)

Carlos Nakatani
https://en.wikipedia.org/wiki/Carlos_Nakatani
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